維持費の中で大きな割合を占めるガソリン代。
ガソリン代が高騰している昨今では,家計を悩ますこともしばしばあると思いますが,ガソリン代を気にしてハイブリッドを購入することは本当に正解なのでしょうか。
新型フリードのハイブリッドとガソリン車はどちらがお得なのか比較してみましょう。
Contents
新型フリードでハイブリットとガソリン車の違い!どっちを選ぶ?
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まずは,新型フリードのハイブリッドとガソリン車の違いについて見ていきたいと思います。
エンジンスペック
ホンダはハイブリッドとガソリン車で搭載するエンジンが違います。それぞれのエンジンスペックは次のとおりです。
ハイブリッドのエンジンスペック
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エンジンの種類:直列4気筒DOHC+モーター
エンジン最高出力:81kW (110PS)/6,000rpm
モーター最高出力:22kW(29.5PS)/1,313-2,000rpm
エンジン最大トルク:134N·m (13.7kgf·m)/ 5,000rpm
モーター最大トルク:160N·m (16.3kgf·m)/0~1,313rpm
JC08モード燃費:25.2~27.2km/L
総排気量:1.496L
燃料タンク容量:36~40L
ガソリン車のエンジンスペック
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エンジンの種類:直列4気筒直噴DOHC
最高出力:96kW (131PS)/6,600rpm
最大トルク:155N·m (15.8kgf·m)/4,600rpm
JC08モード燃費:17.6~19.0km/L
総排気量:1.496L
燃料タンク容量:36~40L
やはり,目を引くのは燃費ですね!リッター当たり約8kmもハイブリッドのほうが燃費がいいです。
ガソリン代が150円とすると1回の給油で1,200円の差が出ることになります。
車体価格
続いて,グレード別の車体価格を見てみましょう。
ハイブリッドの車体価格
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B <2WD>・・・2,256,000円
B<4WD>・・・2,472,000円
G Honda SENSING 6人乗り<2WD>・・・2,496,000円
G Honda SENSING 7人乗り<2WD>・・・2,517,600円
G Honda SENSING 6人乗り<4WD>・・・2,728,200円
EX<2WD>・・・2,656,000円
Modulo X Honda SENSING 6人乗り<2WD>・・・3,130,920円
Modulo X Honda SENSING 7人乗り<2WD>・・・3,152,520円
ガソリン車の車体価格
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B <2WD>・・・1,880,000円
B<4WD>・・・2,096,000円
G 6人乗り<2WD>・・・1,980,000円
G 7人乗り<2WD>・・・2,001,600円
G 6人乗り<4WD>・・・2,212,200円
G Honda SENSING 6人乗り<2WD>・・・2,100,000円
G Honda SENSING 7人乗り<2WD>・・・2,121,600円
G Honda SENSING 6人乗り<4WD>・・・2,332,200円
Modulo X Honda SENSING 6人乗り<2WD>・・・2,830,680円
Modulo X Honda SENSING 7人乗り<2WD>・・・2,852,280円
ハイブリッドだけ「ex」というグレードがありますが,ガソリン車のほうがグレードは豊富ですね。
同じグレードでハイブリッドとガソリン車の車体価格を見てみると,約37万円の差があります。
購入金額で考えればガソリン車
それでは,この2つの価格差をもとに,ハイブリッドとガソリン車はどちらが買いなのか判断したいと思います。
燃費をもとに算出したガソリン代の差額は給油当たり1,200円ですので,1ヶ月に1度給油するとした場合,年間で14,400円の差額になります。
ガソリン代で車体価格の差額を埋めようとした場合,約26年かかる計算です。
乗ったとしても10年くらいが相場ですから,燃費を重視してハイブリッドを選ぶのは賢いとは言えそうにありません。
もちろん,ハイブリッドはエコカー減税の対象になります。自動車税の減税または免税措置もありますので,それを踏まえると差は多少縮まります。
しかし,それでも購入金額の元を取ることは難しいです。価格だけで考えればガソリン車ですね。
新型フリード ハイブリッドとガソリン車の燃費と実燃費は?
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さて,先ほど述べた燃費はあくまでもJC08モード燃費です。
JC08モード燃費は以前の10・15 モード燃費に比べると,実燃費に近い数値ではありますが,それでも約2割程度実燃費は低い数値になります。
口コミをもとに新型フリードの実燃費を探っていきたいと思います。
フリードの市街地走行
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信号と信号の間隔が短い市街地では,発進と停止を繰り返すため燃費は悪くなりがちです。
口コミをもとに市街地での実燃費を算出すると次のようになりました。
ハイブリッド:19.8km/L
ガソリン車:13.4km/L
さすがハイブリッドといったところでしょうか。
ハイブリッドは低速域でEV走行できるので,燃費の悪化を抑えることができています。
フリードの高速道路走行
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続いて,高速道路の実燃費を算出してみると次のようになりました。
ハイブリッド:22.2km/L
ガソリン車:20.3km/L
ガソリン車はカタログ燃費よりもいい結果が出ています!
これに対して,高速道路では利点をあまり活かせないハイブリッドは,市街地に比べるとあまり燃費が伸びていません。
フリードの燃費達成率
総合的に実燃費を算出すると次のようになりました。
ハイブリッド:18.3km/L
ガソリン車:13.9km/L
ハイブリッドは20km/Lは超えると思っていただけに正直がっかりです。
しかし,同じコンパクトミニバンの「トヨタ・シエンタ」と比べても遜色ない結果ですし,ミニバンとしては素晴らしい数値です。
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それではJC08モードがいかに当てにならないか,実燃費を使って燃費達成率を計算してみましょう。
ハイブリッド:67%
ガソリン車:73%
なんとガソリン車のほうが高い達成率になりました。
この結果は意外ですが,JC08モード燃費は当てにならないことはわかりましたね。
実燃費に近しい数値になるように,今後,カタログ燃費は世界基準であるWLTCモードで算出することが義務付けられています。
フリードは運転の仕方次第
さて,新型フリードの実燃費を見てきましたが,燃費について語る上で大事なことに触れておきたいと思います。
燃費は運転の仕方でまったく違う数値になるということです。
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例えば,ハイブリッドに乗っていても発進時にアクセルを強く踏み込んでしまえば,EV走行することはありませんので,重い分燃費は悪化することになります。
アクセル操作をゆっくりすることで燃費は向上します。
ほかにも,車両が重たければそれだけ燃費は悪化しますので,必要のない荷物は載せないことや,カーエアコンの使用をなるべく控えることでも燃費は変わってきます。
燃費が良くなるようにドライバーが努力することも大切です。
新型フリード 4wdのハイブリッドとガソリン車 雪道に強いのは?
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新型フリードとライバル車である「トヨタ・シエンタ」の大きな違いは,ハイブリッドにも4wdの設定があることです。
これによって,降雪地帯に住んでいる方もコンパクトミニバンの購入を検討できるようになりました。
新型フリードの雪道走行性能はどうなのでしょうか。
新型フリードのリアルタイムAWD
新型フリードの4wdは「リアルタイムAWD」が採用されています。電子制御によって2wdと4wdが切り替わるというものです。
4wdはその性質上,燃費が悪化する傾向にあります。しかし,新型フリードはこのリアルタイムAWDによって,悪路走破性を獲得しながら燃費の低下を防いでいるのです。
もちろん,通常の4wdに比べれば性能は落ちます。そのため,雪道走行性能は可もなく不可もなくという評価が多いです。
4wdだからといって油断してしまうと,事故につながることもありますので注意が必要です。
しかしながら,雪道走行するときの4wdの安心感は高いです。4wdであれば除雪されていない道でも問題なく進むことができます。
新型フリードを検討している方で,降雪地帯に住んでいる方は4wdの購入をおすすめします。
雪道走行性能に差はない
ハイブリッドとガソリン車の雪道走行性能を比較してみると,実は性能に差はありません。
どちらもリアルタイムAWDで横滑り防止装置などのVSAも搭載されています。
さらに燃料タンク容量もグレードによって多い少ないはあっても,ハイブリッドとガソリン車での違いはありません。
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雪道走行性能が同じなので,どちらを買うかの決定打になるのは燃費だと思います。
そうなればハイブリッド一択ですね!と言いたいところですが,降雪があるような寒い地域ではハイブリッドの魅力も減少する可能性があります。
ハイブリッドの燃費がいい理由は,エンジンとモーターで駆動しているからなのは言うまでもないことだと思いますが,寒い地域では暖房を必ずつけることになります。
暖房を動かすためにはエンジンを回す必要がありますが,そうなるとモーターだけで駆動するEV走行ができなくなってしまいます。
エンジンが常に動いているのであればガソリン車と何ら変わりませんので,燃費は悪化することが予想されます。
それでもガソリン車よりは燃費がいいことは事実ですので,燃費を重視するならハイブリッドを選択ですね。