車を所有していると時折耳にする「リコール」。
車を安全に使用するためには,リコールは大事な情報です。
フリードのリコール情報についてお伝えしますので,所有している車両が対象となっている場合は必ずディーラーへ持っていきましょう。
Contents
フリードのリコール対象車種と修理期間は?
引用:https://www.honda.co.jp/FREED/webcatalog/styling/design/
それでは,フリードのリコール情報について説明していく前に,まずは「リコール」とはどういうものなのかについて説明していきたいと思います。
無料で修理してくれる
リコールとは,自動車やタイヤなどの自動車関連商品が,国の定める「道路運送車両の保安基準」を満たしていない。
または満たさなくなるおそれがあるときに,その車両などを回収して修理などの改善措置を講じる制度です。
この制度は,その基準を満たしていないことが,商品の設計や製造過程に原因がある場合に適用されます。
商品を作る段階に問題があるわけですから,その修理費用などを使用者が負担するのはおかしいですよね?
そのため,このリコールにかかる修理費用などは無料になっています。
修理期間はない
商品に何らかの問題があるということは,すぐには何も起きないとしても,今後何らかの事故やトラブルが発生する可能性があります。
そういった事故やトラブルが起きないように,発覚した時点で国土交通大臣に届け出をして,対象車両を無料で修理しているのです。
修理期間に特に決まりはありませんが,商品の不具合が原因で事故を起こしてしまっては目も当てられません。
もし,自分が乗っている車や使っている自動車関連商品がリコールの対象となっている場合は,必ずディーラーや販売店へ持ち込むようにしましょう。
フリードのリコール対象車種2018
リコールとはどういうものかご理解いただいたところで,フリードのリコール情報について説明していきたいと思います。
2018年に発表されたリコール情報の中で,フリードが対象となっているものは以下のとおりです。
・1月18日届出
不具合箇所:エアバッグ
対象車種:フリードまたはフリードスパイク
対象型式:DBA-GB3,DBA-GB4,DAA-GP3
・5月31日届出
不具合箇所:ブレーキ
対象車種:フリードまたはフリード+
対象型式:DBA-GB5,DBA-GB6
・9月27日届出
不具合箇所:エアバッグ
対象車種:フリードまたはフリードスパイク
対象型式:DBA-GB3,DBA-GB4,DAA-GP3
このように,フリードが対象車種となっているリコールは,2018年だけでも3回届け出されています。
ただし,現在所有しているフリードと型式が合致したからといって,必ずしもリコールの対象となっているわけではありません。
対象となっているかは車台番号まで確認してみなければわかりませんので,型式が合致した方は車台番号を確認してリコール対象になっていないかチェックしてみましょう。
フリード ブレーキとエアバックのリコール情報
引用:https://www.honda.co.jp/FREED/webcatalog/interior/design/
さて,「リコール」という言葉を聞いて,皆さんが思い浮かべるのはエアバッグではないでしょうか。
エアバッグのリコールはCMで放送までされていたので,多くの方がご存知のことと思います。
しかし,実はフリードのブレーキのリコールも大きな問題となっています。
ここでは,リコール情報の中でも,ブレーキとエアバッグに焦点を当てて説明していきたいと思います。
実は事故が発生していた!?
すでに述べましたが,2018年5月31日に,ホンダよりリコールが国土交通大臣へと届けられました。ブレーキに不具合が見つかったためです。
今回,対象車両となったのは,「フリード」と「フリード+」,「ステップワゴン」の3車種です。
不具合の内容は,部品の形状変化によってブレーキが効きにくくなり,制動距離が伸びるおそれがあるというものです。
つまり,停まろうとブレーキを踏んでも,停まるまでに通常よりも時間がかかるということです。最悪の場合,追突する可能性もあります!
残念なことに予想は現実となり,この不具合が原因で2017年の4月と12月にそれぞれ追突事故が発生しています。けが人などがいないことが不幸中の幸いです。
「ブレーキマスターシリンダーアッセンブリー」を交換すれば,この不具合は改善されますので,対象車種でまだ修理に出していない方は必ず出しましょう。
車検が通らなくなる?!
続いて,エアバッグに関するフリードのリコール情報について説明します。
車に搭載されているエアバッグのほとんどが「タカタ製」のものです。フリードも現行モデルは違いますが,旧型のフリードまではタカタ製のエアバッグが搭載されています。
この不具合は,エアバッグが作動したときにエアバッグを膨らませるガスを発生させるインフレーターが破裂してしまうというものです。
インフレーターが破裂すると金属片が車内に飛散するため非常に危険です!海外では死亡事故も発生しています。
年式の古いものから順次対応しているため,フリードは,2018年9月27日に届け出があったリコールで,2015年3月30日までに製造されたものを対象としています。
なお,2016年3月までにリコールが届けられている車両で,まだエアバッグの修理が済んでいない車両は,車検を通すことができなくなっています。
リコールの対象車両の9割がすでに修理を終えていますが,まだ修理が済んでいない方は必ず修理を済ませましょう。
フリード よくある故障 ハイブリッドのリコール情報はある?
引用:https://www.honda.co.jp/FREED/
フリードにはガソリンエンジンだけではなく,ガソリンハイブリッドの設定もあります。
ハイブリッドシステムは,ガソリンエンジンの車両と比べて複雑な構造をしています。
構造が複雑であればあるほど,不具合も増えそうな気がしますが,フリードハイブリッドにリコール情報はあるのでしょうか。
フリードハイブリッドだけのリコールはない
先に述べたように,フリードを対象としたリコールは2018年だけでも3回あります。
フリードハイブリッドも「フリード」に含まれているため,フリードハイブリッドのみを対象としているリコール情報は今のところありません。
しかし,ホンダのハイブリッドシステムであるi-DCD(Sport Hybrid Intelligent Dual Clutch Drive)にはこれまで多くの不具合が報告されています。
有名なのは「フィットハイブリッド」のリコールで,なんと7回も届けられており,これらのほとんどがハイブリッドシステムに原因がありました。
不具合そのものは度重なるリコールによって改善されていますが,i-DCDの構造上,また何らかの不具合が出る可能性は否めません。
フリードのよくある故障
さて,ここまでリコールに関する情報について説明してきましたが,ここからはリコールまではいかなくともフリードのよくある故障について説明していきます。
・スライドドア
引用:https://221616.com/satei/discount/freed02/
フリードの後部座席のドアはスライドドアになっていますが,このスライドドアが開かなくなる故障事例が報告されています。
修理すればもちろん直りますが,まったく開かなくなるというわけではなく,電動で開かなくなるだけですので,手動では問題なく開閉することができます。
そのため,仮に故障しても修理を急ぐ必要はないかもしれません。しかし,この不具合には故障ではない場合もあります。
給油後に給油口の蓋をきちんと締めていないと,スライドドアにストッパーがかかる構造になっています。
スライドドアの調子が悪いときは給油口を確認してみましょう。
・ステアリング
フリードのステアリングは,電動パワーステアリング(EPS)が採用されていますが,走行中にEPSが作動しなくなる故障事例が報告されています。
EPSが作動しなくなるとステアリング操作が重たくなります。ハンドル操作が遅れる原因になるため事故につながるおそれもあります。
修理をせずともエンジンを再始動させることで症状が直る場合もあるようですが,EPSの警告灯が点灯したときは,点検してもらうことをおすすめします。